この事例の依頼主
50代 男性
相談前の状況
マンションのオーナー会社から、急に「マンションを取り壊して商業ビルを建てるから、出ていってほしい。引越費用は負担する。」と言われました。通勤や家族の生活もあるのに・・・。オーナー会社の一方的な要求に応じなければいけないのでしょうか?応じるにしても引越費用だけというのは少なくないでしょうか?
解決への流れ
交渉の結果、100万円以上の立退料を支払ってもらうことになりました。引越時期もこちらの望む時期まで待ってもらいました。
賃貸借契約は、原則、オーナーの一方的な事情で解除することはできません。仮に借主が解除に応じるとしても、解除に応じる条件として相応の金銭(立退料)を受け取ることができる場合がほとんどです。立退料は、建物の老朽化の程度等様々な事情を考慮して判断されますが、裁判では居住用マンションでも300万円から500万円の立退料が認められるケースも少なくありません。この事案では、オーナーに対し、転居によって借主は面倒な負担を負わされること、過去の裁判例では数百万円の立退料が認められていることを説明し、依頼者様が転居にかかる負担を少しでも軽くできるよう交渉し、最終的には相当な立退料を得ることができました。オーナー・大家から立退きを求められた場合、提示された立退料は裁判の相場よりも非常に少ないことがほとんどです。転居に応じる負担を考えると適切な立退料を受け取ることは、借主の正当な権利です。オーナーの要求に安易に応じず、一度ご相談にいらしてください。